待宵草の薄暮日記

今は趣味三昧の気ままなひとり暮らし。 覚悟をもって毅然と、でも時には誰かのために熱くなる、そんな日々の徒然を綴っています。

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宗教と科学の対話 -宇宙の摂理への想い‐

去る11月29日(土)13:00~14:40、大阪市中央公会堂の大集会室で、『高野山大学フジキン小川修平記念講座講演会』という、やたら長い講座名の講演会が開催されました。

高野山大学

壮大なタイトルに惹かれ、また著名な科学者や宗教家がそれぞれの立場で死生観をどのように語るのか興味もあり、2年前にこの講座が開設されてから毎回聴講しています。高野山真言宗の管長猊下も隣席され厳粛な雰囲気です。

難解すぎて頭をフル稼働させても理解の範囲を超えクラクラすることもありますが、時には長年の疑問がスッと解け、霧が晴れたようにスッキリすることもあります。そのあとは、少~し真理に近づけたようなちょっとした喜びがあります。

今回は特に『日本人と信仰心』と題した、宗教学者で評論家でもある山折哲雄氏のお話がこころに残りました。ご高齢ながら明瞭な語り口で惹き込まれます。

ここ十数年の大きな自然災害で日本人が試されているが、古来自然災害の多い日本で我々の先祖達が一体何によって支えられてきたか考える必要があるのではないかと説かれます。大伴家持の歌を引き合いに、万葉人は災害によって非業の死を遂げた人々を見るとき、死者の魂の行方を想像したと言われます。それこそが信仰心の原点なのだと。

不安定な自然の中で形成された無常観(永遠なものは何もない・形あるものは壊れる・死は必ず訪れる)という日本独自の感覚と、さらにはその無常観がもたらす大きな障壁をどう乗り越えるか、空海の教えを交えてお話しされ、最後は、ひとりで生きることでこころの成熟を願う、と結ばれました。人と人の絆を否定するのではなく、成熟し成長するためにはひとりで生きる姿勢が大事と強調されます。

講演会が終了して外に出ると辺りはもう薄暗く、川沿いの道を歩き熱くなった頭を冷やしながら、この日聴いた様々なお話を思い起こし反芻するのでした。 
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| より良く生きるための情報 | 09:20 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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立花隆氏 講演会 『がんと どう向き合うか』

先月19日(日)にメイシアターホールで、吹田ホスピス市民塾が主催する講演会がありました。当日は抜けるような青空が広がる行楽日和。そのせいか会場は前回より空席がチラホラ。

今回の講演者は、私たち世代以上には知名度の高い立花隆氏。のちにロッキード事件へと至る、月刊誌・文藝春秋に掲載された「田中角栄研究~その金脈と人脈」で一躍名を馳せたジャーナリストの立花氏も、当時のアクの強さは今では影をひそめて、すでに70代半ばという老齢の域。

ご自身ががんに罹患したことをきっかけに、NHKスペシャル「がん 生と死の謎に挑む」に関わり、世界のがん研究・治療の最前線を取材した経験から『がんと どう向き合うか』というテーマで、がんとは何か・近藤理論(近藤誠氏による放置療法)についての考察・死と向き合い受け入れる境地・緩和ケアの意義など、筑紫哲也氏との交流なども交えて講演が進められました。

これまでもがんに関する講演会には度々出掛けているので、それほど目新しい内容ではないけれど、安穏とした暮らしの中で忘れていた危機感を目覚めさせる一面があったことは確かです。さすがにジャーナリストだと感じるインパクトのある鋭い言葉が印象的でした。

人間はがんから逃れられない。生きること自体が、がんを育てている。
生きるということが、がん化への道。がんにならない唯一の方法は死ぬこと。


この現実を潔く受け止めて、死に向かう覚悟は必要かなと思いました。

| より良く生きるための情報 | 14:11 | comments:4 | trackbacks:0 | TOP↑

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実録 在宅緩和ケアを受けるまでの10日間

伯父が昨年1月にがんで他界してから一人暮らしをしていた84歳の義伯母が、今年2月に腸閉塞で救急搬送された市民病院で末期の膵臓がんと診断されました。1ヶ月ほど入院し、退院後も月2回通院しながら一人暮らしを続けて、何とか身の回りのことはこなしていたようです。私は大阪、義伯母は千葉。その様子は電話でしかわかりません。

「おばさん、どうしてますか?」
「はい、大丈夫ですよ。」
「いや、大丈夫じゃないでしょ。ちゃんと食べてますか?」
「はい、美味しく食べてます。食欲はありますよ。」
「どこか痛いところとかありませんか?」
「それが、どこも痛いところがないんです。」

と、毎回こんな調子でした。ところが最近、頭が締め付けられるようでフラフラするとか、お腹や脚がパンパンに浮腫んでいて下痢も止まらないとポロリと漏らしました。

「おばさん、通院するのもしんどいでしょ。もう我慢しないで訪問診療してくださるお医者様を探しましょう。一人暮らしじゃこれから大変だし、私たちも心配ですよ。」
「でもまだ何とか自分で出来ますから、大丈夫です。」
「出来なくなってからでは遅いですよ。こういうことは早めに準備しないと間に合わないかもしれないし、おばさん自身が慣れていくことが大事ですからね。」
「でも、他人が家に上がるというのは気を遣いますねぇ。」
「お客様が来られるのと訳が違いますよ。何一つ気を遣うことはないんです。それに困ったことは何でも相談できるし、ゆっくり聴いてもらえて安心ですよ。」
「でも、今の病院と縁が切れるのもどうかしらねぇ。」
「おばさんが希望すれば、いつでも病院の方に連絡を取ってもらえますよ。」

こんなやり取りを何度か繰り返して、ようやく義伯母は観念したようでした。

私は、まず『日本在宅ホスピス協会の在宅ケアデータベース』で周辺の医療機関を検索すると同時に、Googleで’千葉県 がん 在宅ケア’と検索してみました。すると、トップに表示されたのが『千葉県在宅緩和ケア支援センター』、しかも電話相談受付とあります。

早速電話を入れて状況を説明し、訪問診療が可能なエリア内で、がん対応が多い医療機関を何件か紹介いただきました。週末でしたが、紹介されたいくつかの医療機関にこれまでの経緯と受け入れについてメールで相談したところ、週明け月曜日の朝、『つばさ在宅クリニック』から電話をいただきました。

その素早くテキパキした対応に、私はものの数分でこちらにお世話になろうと決めました。

そのためには、現在通院している『船橋市立医療センター』の主治医の医療情報提供書(紹介書)が必要になります。地域がん診療連携拠点病院とありますから、どこかに相談窓口はないかとHPで探してみると、見つけました『がん相談支援センター』。

私は、次に『がん相談支援センター』に電話をし、『つばさ在宅クリニック』で在宅緩和ケアを受けること、医療情報提供書が至急ほしいことを伝えました。医療情報提供書は主治医に直接申請しなければいけないというので、次回診察日の金曜日に義伯母からお願いすることにし待つしかありません。

金曜日、義伯母が病院に行くと、『がん相談支援センター』の方もみえたそうです。そして、再び週明けの月曜日、『つばさ在宅クリニック』から電話。

「おはようございます、船橋市立医療センターから医療情報提供書が届きました。」
「???」
「明日から訪問します。」
「!!!」

医療情報提供書ができるまで1週間は掛かると聞いていました。『がん相談支援センター』と『つばさ在宅クリニック』の連携でこのスピードです。私も初回訪問に合わせて義伯母の様子を見に行こうと思っていたので、水曜日の午後に来ていただくようお願いしました。

日程が決まると今度は、以前伯父がお世話になって顔馴染みの社会福祉士(ソーシャルワーカー)さんがいるという『船橋市中部在宅介護支援センター』に電話し、介護サービスについての相談で、こちらにも水曜日に来ていただくようお願いしました。義伯母は入院中、要介護1の認定を受けています。

そして水曜日、9ヶ月振りに会う義伯母は、やせ細っていました。

初めに、社会福祉士の方が介護福祉士(ケアマネージャー)さんと来られ、間もなく、院長先生と看護師さん2名が来られました。私を含め総勢6名に囲まれて、義伯母は目を白黒させています。

「身体の具合はどうですか。」
「どこか痛いところはありませんか。」
「何か気になることはありますか。」


先生は、ゆっくりと穏やかに顔をみながら話し掛けてくださいます。皆さんが、義伯母の言葉に一生懸命耳を傾けてくださいます。ああ、あの時と同じだ・・・私は母のことを思い出していました。これで救われる・・・ようやく辿り着いた深い安堵感です。

診察のあと、クリニックから先生が週1回、他の日に看護師さんが週1回来られ、訪問介護サービスも週1回受けることになりました。そして、お薬は訪問薬局から届けてもらうことに。義伯母の命を支えるプロジェクトチーム結成の瞬間です。『つばさ在宅クリニック』の電話から、わずか10日。

「おばさん、よかったですね。」
「はい。」
「これから皆さんが、おばさんに一番良いよう考えてくださいますからね。」
「はい。」
「遠慮しないで、何でもお任せしましょうね。」
「はい、よろしくお願いします。」

どうせ一人だからと、高齢だから仕方ないと諦めてはいけません。誰でも困ったときは声を上げ、いろんな人の力を借りて厚意に甘え、ありがたいと感謝しながら最期まで生きなきゃいけないのです。

翌日には看護師さんがマッサージをしてくださって足浴、その翌日には介護ベッドが入ったと連絡がありました。人付き合いの苦手な義伯母が、人とのふれあいを前向きにとらえているようです。病がくれた宝物になるといいな・・・そんな風に思います。

| より良く生きるための情報 | 18:50 | comments:5 | trackbacks:0 | TOP↑

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石飛幸三氏 講演会 『豊かな生と医療の限界』

時折冷たい雨がぱらつく23日(土)、武庫川にある兵庫医科大学・平成記念会館で、NPO法人アットホームホスピス主催の ’自分の 「死に際」 を考える’ と題した講演会&トークショーが開催されました。

石飛氏は外科医として40年以上病院に勤務した後、特別養護老人ホームの医師となって、そこで高齢者医療の現実を目の当たりにし、これで良いのかと考えられたそうです。ゆっくりと落ち着いた口調で、極めてシンプルなことを、淡々と語られます。

医師は、自然死を知らない。 医師にとって、死は敗北。 医師は、 「生物学的生命」 を延ばそうとして 「人間としての命」 を見ていない。

そのことが引き起こす、様々な矛盾・・・とりわけ胃ろう (胃に直接管を通して栄養分を投与する処置) について問題提起されていました。老衰の終末期、食べられなくなった人にでも胃ろうをつけて強制的に栄養を送り込むのは、とりあえず方法があるなら処置しておけば責任を問われないため。刑法219条 保護責任者遺棄致死罪というのがあるそうです。

団塊の世代が高齢化してピークを迎える2025年問題。そんな多死社会の中で、自然の摂理である人の老い、老衰にどこまで関わるべきかは、医療者だけでなく家族にとっても覚悟が必要だと思います。

石飛氏が訴える ’平穏死’ とは、老衰に対して 「何もしないこと」 が免責される概念、ということです。

| より良く生きるための情報 | 01:43 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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石飛幸三氏 講演会のお知らせ

西宮市を中心に、市民目線でホスピスケアの啓発活動をされているNPO法人アットホームホスピスが、 ’自分の 「死に際」 を考える’ と題した講演会&トークショーを開催されます。

日  時 : 平成25年2月23日(土)13:30~16:30 (開場 12:30)
会  場 : 兵庫医科大学 平成記念会館 (阪神電鉄 武庫川駅下車 西改札口より徒歩3分
入場料 : 一般1000円 ・学生500円


今回は、 『「平穏死」のすすめ』 の著者としてよく知られる医師・石飛幸三氏が、 ’豊かな生と医療の限界’ をテーマに基調講演をされます。その他にも多彩なゲストによるトークショーや癒しの音楽演奏など、盛り沢山の内容となっていて楽しみです。

詳しくはクリックしてね!  

定員700名、申込不要で先着順となっています。重いテーマですが、自分自身と向き合うよい機会になるのではないでしょうか。

寒さ厳しい時期ですので、どうぞ暖かくしてお出掛けくださいね。

| より良く生きるための情報 | 15:08 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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『ホスピス病棟の現場から』 吹田ホスピス市民塾公開講座

22日(土) 吹田市の男女共同参画センターで淀川キリスト教病院 ホスピス・子供ホスピス病院の占部久仁子看護師による講演会がありました。

講演は、(1)死を取り巻く社会状況 (2)がん医療における緩和ケア (3)死と向かい合う人を支える~ホスピスケアの実際~ (4)つながりの中でいのちをみる という4つのアウトラインに分けて進められました。

がんの再発や抗がん治療の中止を告げられて、様々なものを喪失する連続の中で自分の死に向き合うとき、「どうして私なのか・・・」「何のために生きていたのか・・・」「存在する意味は何か・・・」「神は存在するのか・・・」 という 『問い』 が生まれ、自己の価値観の再吟味や生の在り方を深めることを求められるなど、精神的・心理的な苦痛とは異なる次元のスピリチュアルな苦悩を抱える患者に対し、看護師として患者と共に 『問い』 に向き合い、生きる意味を見出し希望を紡ぐ手助けをしながら支えていくのだと言われます。

人は、死の準備をしながら生を営み、奇跡を望みつつこの先に待ち受けていることを受け入れながら、絆のなかで普段どおりの営みをすることで、死と対峙しつつも死に囚われることなく命の限りと向き合って、たくましさとしなやかさを増していくというお話でした。

「風邪引きなや」。 最期を迎えた母親が、娘に言った言葉だそうです。これまでの普段と何も変わらない言葉。私は母との想い出が重なり、不覚にも熱いものが込み上げてきました。確かにはた目には普段どおり、でもそれは死に物狂いの普段どおり。

やはりキリスト教のホスピスだからでしょうか、ただ寄り添うのではなく、より深い患者への理解(=愛) と、生を終えようとする人への祈りのようなものを感じ印象に残りました。

| より良く生きるための情報 | 08:02 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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アルフォンス・デーケン氏 講演会 『よく生き よく笑い よき死と出会う』

会場は、しばしば上質な笑いで満たされて、終始和やかな空気に包まれていました。

吹田ホスピス市民塾が主催する本日の講演会講師、アルフォンス・デーケン氏は、1932年ドイツ生まれで1959年に来日。フォーダム大学大学院(ニューヨーク)で哲学博士号を取得し、その後30年に亘り上智大学で「死の哲学」などの講義をされ、現在は上智大学名誉教授として講演や著作活動をされています。そして、日本人でもかなわないほど巧みに日本語を操って笑いを誘う、柔らかく温かなユーモアの体現者でいらっしゃいました。

テーマに沿ってまず初めに、こころ豊かに生きるためにはどうすればよいかというお話から。それには7つのポイントがありました。

A.時間意識の再考
B.役割意識の転換
C.対人関係への反省
D.価値観の見直しと再評価
E.思いわずらいからの解放
F.潜在能力の可能性の開発
G.「死への準備教育」の必要性

時間の尊さを知り、限りある人生の二度とこない一瞬一瞬を大切にする新しい時間意識をもちましょう、そして暗く消極的ではなく明るい積極的な役割意識をもって「暗闇を呪うより、1本のローソクに火を灯そう」と。対人関係では、自分の役に立つかどうかで人を判断していなかったか、自分の人生で大切と思うものを本当に大切にしてきたか振り返り、明日の天気を今日から心配するような思いわずらいで時間を無駄にしないように、また普段ほとんど使っていない潜在能力、特にユーモアの感覚を磨きましょう、そして死をタブー視しないで、最後まで人間らしく生きるための「死への準備教育」が必要だと説かれます。

次に、人生の意味の探求として、『第三の人生(=定年後)』への6つの課題についてのお話です。

1.手放すこころ~執着を断つ
2.許しと和解 ~こころのケアの大切さ
3.感謝の表明
4.さよならを告げる
5.遺言状の作成
6.自分なりの葬儀方法を考え、それを周囲に伝えておく

これはまさに、自分だけでなく周りの人も幸せにする大事なポイントですね。
最後に、ユーモア感覚のすすめです。

温かいコミュニケーションを築くためにはユーモアが必要で、笑顔は無言のコミュニケーションを可能にする、そしてジョークと違ってユーモアは愛と思いやりの表れであると言われます。「生真面目な笑わない人は動物に近い」「ユーモアとは’にもかかわらず’笑うことである」と。

たっぷりのユーモアで味付けされたご自身の体験を交えた講演は、アッという間に終了しました。会場から出てきた人の顔からは、眉間のシワが消えていたような?!
この続きは著書『よく生き よく笑い よき死と出会う』(新潮社)を読んで、じっくり学びたいと思います。

| より良く生きるための情報 | 23:44 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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緩和ケア勉強会

連休中日の7日、がん患者・支援団体の代表からなる大阪がん医療の向上をめざす会が主催する講演会、『がん患者と家族の心身のケア ~がん患者に寄り添う緩和ケアとは~』 に行ってきました。講師は前・大阪府立成人病センター 心療・緩和科主任部長で、現在は関西福祉科学大学臨床心理学科教授、柏木 雄次郎先生です。

まず初めに、緩和ケア=終末期ケアではないこと、がん発病の初期から心身の苦痛を和らげるのが緩和ケアであるというお話から。

次に、がんを告知された患者(家族)の心理過程について説明されたのですが、私は振り返って、母のがん告知と余命宣告を同時に受けたとき痛切に感じた疑問に対して、今回明確に問題を指摘され、納得できる回答を得ることができたのでご紹介したいと思います。

          【 がん患者(家族)の心理特性 】
                   (国立がんセンター がん情報サービス’専門ケアを必要とする精神状態’参考)
がん患者(家族)の心理特性
・初期反応期(2~3日間)→ 衝撃、否認、絶望、怒り
           行きつ戻りつする
・不適応期(1~2週間)→ 不安、不眠、うつ、食欲低下、集中力低下
           行きつ戻りつする
・適応期(2~4週間ときに12週間)→ 徐々に現実適応してゆくが疎外感や
 孤独感などが残る

がん告知直後、重要な説明をしても、反応が乏しく説明への理解も悪く、よく覚えていない様子で、 「頭の中が真っ白」 になっている患者を見かけるそうです。このような患者にどう対応されているかお話くださいました。

「頭の中が真っ白(灰色)」 の状態
・悪い知らせ=初発時、再発時、ギアチェンジ(積極的治療→緩和ケアに切り替
 え)の直後
・丁寧な説明・助言も記憶に残らず無効となる
・記憶力・思考力・判断力・疎通性が著しく低下している
・「遠のき現象」・「夢の中の他人事」(解離・否認)となり、自己防衛機制で
 表面上は動揺せず平静にみえるが、判断力・疎通性が低下している
・がんであることは受容れても、医学知識が乏しいので何を訊いてよいのかわか
 らない
                   
「頭の中が真っ白(灰色)」 への対応
1.「頭の中が真っ白(灰色)」への理解を示し、傾聴する
2.同じ内容でも、繰り返し説明する。
  別の時間、別の日、あるいは家族を交えて改めて説明する。
3.説明内容をメモにして渡す。  

私は、高齢化が進み独居が増える中で、果たして適切にがん告知が行なわれているのか疑問でした。特に知識もなく情報入手ルートを持たない患者にとって、がんという言葉そのものが凶器です。大きなショックを受け茫然自失となり、何を聞いても理解できないということもあるでしょう。

医療者は、そんな患者を見捨ててはいないか、理解しようときちんと向き合っているのだろうか・・・そんな想いが、心の中でおりのようにずっと残っていました。ところが、柏木先生のお話を伺い、まさにここからが緩和ケアの領域なのだと気が付いたのです。

しかしながら、現実は、医師によって緩和ケアについての認識に大きな差があり、拠点病院ですらスムーズな連携が取られていないことも多く見受けられて、緩和ケアが主治医の個人的レベルに負うところが大きいという現状に歯がゆさを感じます。

柏木先生は、その後も心のケアについて実例を交えながらソフトな語り口で丁寧に説明され、誠実なお人柄そのままのちょっと心温まる勉強会でした。

| より良く生きるための情報 | 11:57 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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アルフォンス・デーケン氏 講演会のお知らせ

在宅ケアやがん治療について様々な情報発信と啓蒙活動をされている吹田ホスピス市民塾が開催する、アルフォンス・デーケン氏の講演会 『よく生き よく笑い よき死と出会う』 のパンフレットが届きました。

「死とはなにか」「生とはなにか」、すべての人が、その人らしく生き、そして命の終わりを全うできることを願って、上智大学で30年以上「死生学」「ユーモア」をライフワークとしてきた同氏が、流暢な日本語で講演されるということです。

日  時 : 平成24年10月18日(木)14:00~16:00
会  場 : メイシアター大ホール (阪急千里線吹田駅北口すぐ)
入場料 : 500円


チケットの販売はメイシアタープレイガイド、メールでのお申し込みはzaitaku51@nifty.com までお名前・Tel/Fax・ご住所・参加人数をお知らせください(当日会場で代金とチケットを引き換え)。

吹田ホスピス市民塾  

大変興味深いテーマです。平日の午後、ちょっとお出掛けになりませんか。

| より良く生きるための情報 | 09:29 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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ペットも安心! 飼い主が病気の時の一時預かり

今月初め、NPO法人アットホームホスピス主催の第7回市民講座(西宮市)に行ってきました。

今回は西宮のホスピスケア関係者として、医療従事者や薬剤師、ソーシャルワーカーやケアマネージャー、がん患者や遺族など様々な立場の方がパネラーとして参加されていたのですが、その中でひときわ私の関心を引いたのが、ドクタードッグ・前田ハルちゃんでした。

ハルちゃんは、特定非営利活動法人 ペッツ・フォー・ライフ・ジャパン(PFLJ)からトレーナーさんと一緒に来ていました。施設などを訪問して、病人や高齢者とふれあうセラピー犬です。

PFLJは動物福祉団体としていろんな活動をされていますが、そのひとつに『ペット飼育支援センター』というのがあって、入院や事故などで一時的にペットの世話ができなくなった飼い主に代わり、最長3ヶ月預かってワンちゃん・ネコちゃんの世話をしてくださるそうです。もちろん細かい条件がありますので、事前に相談が必要となりますが、この情報は私にとって本当に貴重、何しろ以前からこんなところがないかとずっと探していましたから。

高齢者の家庭や独居が増える一方なので、一時預かりの需要はこれからますます拡大するでしょうね。こうした取り組みがもっと増えるといいのですが。ちなみに千里ペインクリニックが運営するホスピス型賃貸マンション アマニカスは、ペット飼育について要相談となっています。

何はともあれこれで備えよし、いざという時も安心! ペットホテルの狭いケージに、愛するわが子を何日も置いておくわけにいきませんからね。

| より良く生きるための情報 | 01:21 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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