待宵草の薄暮日記

今は趣味三昧の気ままなひとり暮らし。 覚悟をもって毅然と、でも時には誰かのために熱くなる、そんな日々の徒然を綴っています。

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東京 美術館・博物館めぐり

久し振りに千葉に住む叔母夫婦のもとへ。5日間の滞在中、2日間は東京在住の友人の好意に甘え案内をお願いし、都内の美術館・博物館を訪ねました。

・三井記念美術館 特別展「東山御物の美 ―足利将軍家の至宝―」

一日目最初に向かったのは、日本橋・三越本店の道を挟んで北側にある、レトロで重厚しかも重要文化財という三井本館。隣接する日本橋三井タワー1階の入口からエレベーターで7階の美術館へ。

三井記念美術館

平成17年に開設されたということですが、格調高いクラシックな雰囲気がとっても素敵で、さすがに贅沢な造り。どことなく観る側にも品格を求めるような緊張感が漂い、襟を正して観覧します。

足利義満らが収集したという飛び切りの唐物がズラリと並んでいます。煌びやかさや華やかさの手前の、抑え目な落ち着いた渋みが感じられます。京博で『遠浦帰帆図』を見たばかりの牧谿の作品も数点。雪舟や長谷川等伯らにも影響を与えたと聞いています。

この日のランチは、同じ日本橋三井タワーの38階にあるマンダリンホテルのイタリアンレストランへ。ここからの眺望もご馳走でした。

三井記念美術館

・東京国立博物館 日本美術(本館)

午後からは上野に移動。春一番のお花見で有名な上野公園を歩いていくと、噴水の向こうにトーハクが見えてきました。この辺りに来るのは初めてです。

東京国立博物館東京国立博物館

今回はボランティアによる40分の本館ハイライトツアーに参加。同じ博物館ボランティアがどんな活動をしているのか興味津々。ツアーは各分野の作品6点をボランティアが交代で丁寧に解説するというもの。ほとんどがシニア世代で慣れた様子でした。関西人としては、淡々としすぎてちょっと物足りない気も。

とにかくトーハクは広い! 本館だけでも1階と2階をまわると、2、3時間があっという間。まったく全容がつかめません これまで京都や奈良で観たことのある作品も結構含まれていたからというわけではないけれど、こちらに比べ、京博の平成知新館オープン記念展「京へのいざない」の充実振りは、やっぱりすごいと改めて感じました。(←かなり身びいき!?)

・山種美術館 特別展「輝ける金と銀 ―琳派から加山又造まで―」

二日目は恵比寿から。駒沢通りの緩やかな坂を上がっていくと、山種美術館~青山の根津美術館~六本木の国立新美術館が一つの道で繋がっているのだとか。これを美術館通りと言うそうで、周辺にはサントリー美術館や森美術館など。この辺り、地名だけでもアーバンすぎて田舎者には眩しく感じます

山種美術館

こちらは、近代日本画の珠玉のような名品や琳派などの近世日本画のコレクションが、私を惹きつけてやまない美術館です。特に、経営破綻した安宅産業から一括購入したという速水御舟コレクションは、他に類をみない素晴らしさ。

しかも展覧会タイトルが、あまりにも私にジャストミートな「金と銀」 近代・現代の画家たちが、独創的に金銀を使って新しい息吹をもたらした作品の数々が展示されていました。

俵屋宗達や岩佐又兵衛、酒井抱一は、いつも通り素晴らしい。でも今回一番のお目当ては、速水御舟の『名樹散椿』。苔山で色とりどりに大輪の花を咲かせる椿の大木が、一見琳派のように描かれた二曲一双の屏風絵です。この背景が、金砂子を敷き詰める ’撒きつぶし’ という技法による金地。

それは金箔の箔足もなく、金泥の刷毛むらもない、均一で奥行きのある金。すかさずギャラリースコープを覗いてみれば、確かに表面は細かな金の粒が重なり合いザラザラとして光を拡散しています。

他に、絹地の裏から金箔を貼る ’裏箔’ でほの明るい湿潤な空気感を表現した横山大観の『竹』や、様々な金を使い分け金泥を絵具として使った初めての作品といわれる川端龍子の『草の実』なども印象に残りました。

作品に用いられた金銀の技法を再現した見本も大変興味深く、立ち去り難い思いで美術館をあとに。

山種美術館

・根津美術館 新創開館5周年記念特別展「名画を切り、名器を継ぐ」

美術館通りを表参道に向かって歩いていくと、竹の生垣が見えてきました。竹の壁と生垣に囲まれた長いアプローチを通って玄関へ。

根津美術館根津美術館

中に入ってみると思った以上の規模で、それに広い庭園まで。分野ごとのコレクションも充実していて、ちょっとビックリ。私立としては、間違いなくトップクラスの美術館でしょうね。場所柄なのか外国の方がかなり多いです。

根津美術館根津美術館根津美術館

この日ランチは、庭園内にあるNEZUCAFEへ。次々と外国の方がグループで入ってこられてすぐ満席に。食事の後は、庭園を散策。あらま、こんな一等地にあって緑が深く、これだけの風情は贅沢の極み。本当に驚きです。

時間をかけてゆったり観てまわりたいところですが、この日もあっという間に帰る時間。ホントに名残惜しく、来年の再訪を誓いました。

根津美術館


2日間付き合ってくれた友人に感謝です。体調の悪かった目の不自由な叔母も、義叔父の献身的な支えにより意外と元気で一安心。この5日間は食も進んで、私も嬉しかったです。帰り際、これが最後と泣かれるのが辛くて、来年の春にはまた来るからねと言い残し、千葉をあとにしました。
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| ◆その他 | 23:15 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

こんにちは
東京 和の美術巡りを楽しまれたようですね。
山種美術館は大好きです。
速水御舟の名樹散椿はとても素晴らしいですよね。
山種の御舟作品は他のものも素敵です。
また機会があればいらして、そしてブログにアップしてくださいね。

| bordeauxlyon | 2014/11/09 01:22 | URL |

bordeauxlyonさん、こんにちは

年々人混みが苦手になってきたのですが
美術館・博物館巡りは、ちっとも疲れません(*^_^*)
今思い出してもニヤニヤしてしまうほど楽しかったです。

山種美術館はずーっと前から行きたかったところで
やっと訪ねることができて嬉しかったです。
洗練された趣味のよい名品ばかりで感動しました。

美術館通り周辺は文化度の高い地域ですね~
次回上京の折にも、また行こうと思っています。

| まつよいぐさ | 2014/11/09 14:54 | URL |















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