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待宵草の薄暮日記

今は趣味三昧の気ままなひとり暮らし。 覚悟をもって毅然と、でも時には誰かのために熱くなる、そんな日々の徒然を綴っています。

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文月の巡行

暑さのせいか筆が進まず、記憶もおぼろ。今年もやっぱり祇園祭には行けなかったという、軽い虚脱感をひきずりながら、7月を振り返ってみることにします。

今さらですが・・・初 海遊館

大阪天保山に世界最大級の水族館、海遊館が開業して今年で早25年を迎えたそうです。新しいもの好きなくせに、その間一度も訪れることなく、時代に乗り遅れて25 幸い一緒に行ってもいいよという奇特な友人(←褒めてます)に恵まれて、人生最初でたぶん最後の海遊館巡りに張り切って行ってきました。

海遊館

10時半ごろ海遊館到着。入館ゲートから建物内に入ったら、エレベーターで最上階の8階へ。まずは日本の森から。続いてジンベイザメの遊ちゃんでお馴染みの「太平洋」巨大水槽と、環太平洋の10地域の海を再現した展示をゆっくり観察しながら、らせん状に降りていきます。

海遊館海遊館海遊館
夢中になりすぎて、ほとんど撮影していません
あっという間に2時間近く経ち、大急ぎでお隣の天保山マーケットプレースでランチを。その後海遊館に再入館し、2時15分からのガイドツアーに参加します。専用のイヤホンをつけて再び8階からガイドさんの案内付きで見学。荷物を預け足元を消毒したら、次は「太平洋」水槽のバックヤードへ。間もなく遊ちゃんのお食事タイムが始まり、エサやりを上から見学します。

ガイドツアー終了後も、しつこくもう一度8階から見てまわり、十二分に堪能。時刻は4時をまわり、そうして25年間の空白を一気に埋めたのでありました。

若冲ゆかりの石峰寺と義仲寺&滋賀県立近代美術館

辻 惟雄氏の著書『奇想の系譜』あたりから火が付き始めて、再三テレビや雑誌でも取り上げられ、今やその名を知らぬ人がいないほど人気の江戸時代絵師、伊藤若冲。特に、余白を残さず埋め尽くすように描かれた鮮やかで幻想的な細密画は、見る者を圧倒し魅了しますね。

今回は、そんな若冲の別な一面を辿ってみることに。京都伏見の深草にある石峰寺を訪ねます。黄檗山萬福寺を本山とする黄檗寺院ということで、唐門など中国風。天明の大火の後、家を焼け出された若冲が移り住み、わずか米一斗と一画を交換する『斗米翁』と称して晩年を暮らし、寛政12年(1800年)最期を迎えたのがこちら。

石峰寺石峰寺
石峰寺石峰寺

本堂を抜けて石段を上がり裏山に行くと、鬱蒼とした竹林には、若冲が下絵を描いて石工に彫らせたという五百羅漢が、釈迦の誕生から涅槃までの生涯を見守るかのように菩薩らと寄り添っています。(撮影不可)

長い歳月が堆積した濃密な空気が漂い、無数の石仏がジーッとこちらを窺っているようで、思わずゾクッ。風化して丸みを帯び苔に覆われて、微笑むように眠るように佇みながら、どこか凄みもある石像。10余年をかけて制作した若冲の魂がこもっているからでしょうか。

お昼は逢坂峠のかねよでお庭を眺めながら鰻丼を。そのあと滋賀県大津の膳所に移動。家が建て混んだ街中にある見過ごしてしまいそうな構えの義仲寺(ぎちゅうじ)へ。古くは粟津ヶ原と呼ばれる琵琶湖に面した景勝地だったそうですが、今は残念ながらその面影はありません。

義仲寺義仲寺

ですが、聞いてみれば何ともドラマチックな物語が重層する史跡で、こちらは粟津の戦いで討ち死にした木曽義仲の墓所。その後、素性を隠した見目麗しい尼僧がやってきて草庵を結び供養を続けたとか。この尼僧こそが側室の巴御前で、深い想いが感じられます。

そして、500年ほど時代が下った頃、かの俳人・松尾芭蕉が何度も訪れ滞在。義仲にどんな思い入れがあったのでしょうか、大坂で没した後、遺言により木曽塚の右に葬られたということです。境内のそこここに句碑があります。

義仲寺義仲寺義仲寺

何度も荒廃と再興を繰り返し、現在のカタチになったのは昭和40年。今回のお目当ては、実は義仲でも芭蕉でもなく、翁堂の天井に張られた若冲の板絵彩色画。元は石峰寺の観音堂の天井に描かれていたもので、現在は京都の信行寺とこちらとで分蔵されています。

義仲寺義仲寺
義仲寺

この日観ることができたのは複製ですが、40センチ四方の板に描かれた円の中のお花は胡粉の白が浮き上がるばかりで、かなり劣化が激しい状態。金刀比羅宮の奥書院にある花丸図を想像するしかありませんね。

ついでに、『魅力再発見!秘蔵コレクションとの遭遇』開催中の滋賀県立近代美術館へ。岸竹堂の動物画を楽しみに行ったけれど、地元画家の沢宏靱が知り尽くした湖北の魅力を端正に表現した絵も予想外に良かったです。

滋賀県立近代美術館

神戸市立博物館 ボヘミアングラス展

時々は神戸にも行ってみたいというだけで、あまり興味がなかった展覧会へ。旧居留地界隈は、お洒落で媚びない感じが好きです。それに風向きによっては潮の香りがしたりして、ああやっぱり港町なんだと思うだけでも楽しい非日常。

ボヘミアングラスがどのように発展してきたかという時代を追った企画はわかりやすかったけれど、ウ~ン繊細すぎるのか正直圧倒されるような作品は少なく展示も地味で、ちょっと物足りなく思ったのは私だけでしょうか。

神戸私立博物館

それよりも2階にある『東アジアとの交流(原始・古代)』の常設展示に興味深々。国宝・桜ヶ丘銅鐸のくっきりした文様が美しく、展示も工夫してあり面白く観覧できました。

甜蜜蜜でヘルシーに中華粥でランチ。そのあと、神戸大丸でお買い物。帰りは芦屋でビゴの店に寄ってフランスパンを。

京都国立博物館 仏法東漸 (ぶっぽうとうぜん) ―仏教の典籍と美術─ 

大正天皇の即位式を記念して始まって以来、毎年開催されている大蔵会(だいぞうえ)が今年で100回目を迎えるに当たり、京都仏教各宗学校連合会と共催で大規模な特別展観が京博で開催されています。

京博 仏法東漸

そもそも大蔵会って何!? これは、名前の由来となる仏教経典『大蔵経(一切経)』を供養しその功徳を奉賛することを目的とした仏教行事で、16の仏教関連大学でつくる京都仏教各宗学校連合会が主催し、平たく言えば各宗派の貴重な資料を公開しながら親睦を深めるといった行事のようで、現在は京都のみで続けられています。

ちなみにタイトルの『仏法東漸 』とは、仏の教えがインドから中国・朝鮮半島を経て日本へと、東に伝わり広がっていったという意味です。ここまででも、一般には難解で取っ付きにくいですね~

写経の中には現存する最古のものが展示されていたり、最澄さんや空海さんなど各宗派の宗祖に関連する書跡もみられ、絵画や工芸品も展示されています。

残念ながら何の見識もなく、ただ感覚のみを頼りに観覧スタート。気持ちを静め心を澄ませてジーッと一文字一文字を見つめていると、自らを律しながらひたむきに仏を思う姿が伝わってきます。どれだけの時間をかけて書かれたのでしょうか、その膨大さにひれ伏したくなります。そして、縦棒や横棒、払いの特徴やちょっとした乱れなどに注目。書き手の人物像や状況を想像し、勝手解釈しながら古に心を馳せて楽しみます。

もっと詳しく知りたいという方には、京博 土曜講座がおススメ。9月5日に 『仏法東漸の道のり -大蔵経の成立と変遷-』というテーマで、 中尾 良信氏(花園大学/文学部教授)の講座があります。今回の展示に関する講座としてはラストチャンス。

藤原宮跡のハスとおふさ観音の風鈴まつり&阿倍文殊院

昨夏、初めてひとり訪ね感激。今年も早朝6時半に千里を出発、奈良橿原の藤原宮跡へ。大和三山に囲まれた広々とした原っぱには、大極殿跡に再現された朱塗りの列柱が小さく見えます。車を停めて早速蓮池に。

藤原宮跡
藤原宮跡2藤原宮跡藤原宮跡

今年は開花が2週間ほど遅かったようで、見頃には早すぎましたが、この朝の空気は何物にも代えがたい。倭は國のまほろば たたなづく 青垣 山隠れる倭しうるはし と、思わずつぶやくのでした。

次に車で5分のおふさ観音へ。風鈴まつりの涼やかな音色が頭上から降り注ぎ、心地よくクールダウンしてくれるはずでした・・・が、待てど暮らせどピクリとも動かない無風状態  

おふさ観音おふさ観音
おふさ観音

恨めしく見上げながら、諦めて桜井の安倍文殊院へ。こちらは、大化の改新に創建された日本最古に属する華厳宗の寺院。お目当ては、国宝 渡海文殊(とかいもんじゅ)です。快慶作のご本尊・文殊菩薩が獅子に乗り4人の脇侍を従えた堂々たるお姿は、圧倒されると同時に惚れ惚れ。真っ直ぐ前を向いた文殊菩薩の眉目秀麗なお顔と、斜め横を向いたどことなくユーモラスな獅子とのコントラストが堪りません。

安倍文殊院安倍文殊院

最後にお抹茶とお菓子をいただいて安倍文殊院をあとに。ランチは三輪そうめん山本の三輪茶屋で冷やしそうめんを。この後、奈良国立博物館へ向かいます。

奈良国立博物館 白鳳展 ―花ひらく仏教美術―

白鳳は、大化の改新(645年)から平城京に遷都(710年)するまでの間の文化や時代を指すとのことですが、藤原京が栄えたのもこの時代ですね。

奈良国立博物館 白鳳

こちらでは、法隆寺と薬師寺を中心に大小様々な仏像が展示されています。白鳳時代は金銅仏がほとんどで、木の仏像はごく一部。あどけなさの残る愛らしい人間味のあるお顔の仏像が多いのが特徴でしょうか。

無礼をお許しいただけるなら今回特筆すべきは、薬師寺の国宝・聖観世音菩薩立像の美男ぶり! これまで薬師寺には何度も足を運んでいるのに、東院堂に安置された仏像を見落としていました。印刷物では知ってはいましたが、実物はまったく違う印象。

華麗な衣装や装身具を身につけた釈迦の王子時代の瑞々しい姿を表しているということですが、その表情があまりに生身の人間のようでドキドキ 光背が外されて、188.9cmという長身の若々しいプロポーションが際立っています。360度、どこから見ても美しい。

すっかり虜になった友人は、娘や小さな孫を連れて再度訪れたということです

京都国立博物館 夏期講座

この夏も京博の3日間連続夏期講座に参加。3年連続の3回目、テーマも同じ『古社寺と文化財』。昨年から平成知新館の地下1階にある講堂で開催され快適です。

朝10時30分(2日目は10時)から始まって、午前中に1講座、午後から2講座で、4時30分前後に終了。2日目午後は見学会で、今年は下鴨神社の特別拝観と十二単の着付けに王朝舞を鑑賞。講師は京博の研究員だけでなく、大学や文化庁など外部の方も。

下鴨神社 特別拝観下鴨神社 特別拝観
下鴨神社 特別拝観
友人からの提供画像(コレ炎天下の屋外です!)
まあ1回目はかなりチンプンカンプンでしたが、3回目となると多少意味もわかってきて、講義内容の充実度にも関心がいくようになりました。他の受講者と話してみれば、参加回数もさることながら、毎年奈良博の夏期講座にも参加しているというツワモノもちらほら。京博ナビゲーターや、奈良博ボランティアも結構見受けられ、みなさん相当に熱心です。

あっという間の3日間。こうして暑い熱い7月が過ぎていきました。
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| 関西のたからもん | 18:50 | comments:5 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

へぇ~若冲さんか下絵を描いて彫らせた五百羅漢ですか~
大変興味あります。いろんな所へ行かれていますね~ ^^

| みやこ草 | 2015/08/20 10:30 | URL |

こんにちは、みやこ草さん

ちょっと朝夕が過ごしやすくなりましたね~(^^)

深草の細い急な坂を上がったところにあるお寺に結んだ草庵が
若冲の終の棲家だったそうですよ。

普段は訪れる人もまばらなようで、この時期は蚊が多い!!
家に帰ってみると、何と8カ所も刺されてました^^;
虫よけスプレーの携行をおススメします。

| まつよいぐさ | 2015/08/20 13:06 | URL |

こんにちは
初めて?コメントします。

若冲、巴御前、ヤマトタケル?の気持ちになれるなんて、素敵な7月でしたね。しんみり、しっとりと寺社・蓮の花も堪能されて、本当にうらやましい旅です。
また素敵な記事を楽しみにしていますね。

| bordeauxlyon | 2015/08/20 20:35 | URL |

bordeauxlyonさん、こんばんは

ありがとうございます、お久し振りです。
何度かコメントいただいていますよ(*^_^*)

興味の赴くままあちこち出かけています。
歴史には疎いのですが、実際訪ねてみると記憶に残るのでいいですね。
あとは想像力を駆使して(かなりいい加減ですが)楽しんでいます。


| まつよいぐさ | 2015/08/20 21:52 | URL |

お久しぶりです!
京都迎賓館に行かれたのですねー
あー羨ましいです!
私達もトライしたのですが昨年行ったためか
今回は落選。
江里佐代子さんの魂のこもった作品を見たかったです。
秋のオススメの美術館やコンサート情報もまた楽しみにしております!

| anessa | 2015/10/16 21:33 | URL |















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