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待宵草の薄暮日記

今は趣味三昧の気ままなひとり暮らし。 覚悟をもって毅然と、でも時には誰かのために熱くなる、そんな日々の徒然を綴っています。

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仁和寺と御室派のみほとけ

3月末までの京都国立博物館パスポートが利用できるので、東京ブックマークの安い新幹線往復チケットを手に入れて日帰りで東京国立博物館へ。


何で関西にあるお寺の仏像をわざわざ東京まで行って見るのか・・・ 行かなきゃわからないこともある。

| ◆その他 | 20:01 | comments:1 | trackbacks:0 | TOP↑

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東京 美術館・博物館めぐり

久し振りに千葉に住む叔母夫婦のもとへ。5日間の滞在中、2日間は東京在住の友人の好意に甘え案内をお願いし、都内の美術館・博物館を訪ねました。

・三井記念美術館 特別展「東山御物の美 ―足利将軍家の至宝―」

一日目最初に向かったのは、日本橋・三越本店の道を挟んで北側にある、レトロで重厚しかも重要文化財という三井本館。隣接する日本橋三井タワー1階の入口からエレベーターで7階の美術館へ。

三井記念美術館

平成17年に開設されたということですが、格調高いクラシックな雰囲気がとっても素敵で、さすがに贅沢な造り。どことなく観る側にも品格を求めるような緊張感が漂い、襟を正して観覧します。

足利義満らが収集したという飛び切りの唐物がズラリと並んでいます。煌びやかさや華やかさの手前の、抑え目な落ち着いた渋みが感じられます。京博で『遠浦帰帆図』を見たばかりの牧谿の作品も数点。雪舟や長谷川等伯らにも影響を与えたと聞いています。

この日のランチは、同じ日本橋三井タワーの38階にあるマンダリンホテルのイタリアンレストランへ。ここからの眺望もご馳走でした。

三井記念美術館

・東京国立博物館 日本美術(本館)

午後からは上野に移動。春一番のお花見で有名な上野公園を歩いていくと、噴水の向こうにトーハクが見えてきました。この辺りに来るのは初めてです。

東京国立博物館東京国立博物館

今回はボランティアによる40分の本館ハイライトツアーに参加。同じ博物館ボランティアがどんな活動をしているのか興味津々。ツアーは各分野の作品6点をボランティアが交代で丁寧に解説するというもの。ほとんどがシニア世代で慣れた様子でした。関西人としては、淡々としすぎてちょっと物足りない気も。

とにかくトーハクは広い! 本館だけでも1階と2階をまわると、2、3時間があっという間。まったく全容がつかめません これまで京都や奈良で観たことのある作品も結構含まれていたからというわけではないけれど、こちらに比べ、京博の平成知新館オープン記念展「京へのいざない」の充実振りは、やっぱりすごいと改めて感じました。(←かなり身びいき!?)

・山種美術館 特別展「輝ける金と銀 ―琳派から加山又造まで―」

二日目は恵比寿から。駒沢通りの緩やかな坂を上がっていくと、山種美術館~青山の根津美術館~六本木の国立新美術館が一つの道で繋がっているのだとか。これを美術館通りと言うそうで、周辺にはサントリー美術館や森美術館など。この辺り、地名だけでもアーバンすぎて田舎者には眩しく感じます

山種美術館

こちらは、近代日本画の珠玉のような名品や琳派などの近世日本画のコレクションが、私を惹きつけてやまない美術館です。特に、経営破綻した安宅産業から一括購入したという速水御舟コレクションは、他に類をみない素晴らしさ。

しかも展覧会タイトルが、あまりにも私にジャストミートな「金と銀」 近代・現代の画家たちが、独創的に金銀を使って新しい息吹をもたらした作品の数々が展示されていました。

俵屋宗達や岩佐又兵衛、酒井抱一は、いつも通り素晴らしい。でも今回一番のお目当ては、速水御舟の『名樹散椿』。苔山で色とりどりに大輪の花を咲かせる椿の大木が、一見琳派のように描かれた二曲一双の屏風絵です。この背景が、金砂子を敷き詰める ’撒きつぶし’ という技法による金地。

それは金箔の箔足もなく、金泥の刷毛むらもない、均一で奥行きのある金。すかさずギャラリースコープを覗いてみれば、確かに表面は細かな金の粒が重なり合いザラザラとして光を拡散しています。

他に、絹地の裏から金箔を貼る ’裏箔’ でほの明るい湿潤な空気感を表現した横山大観の『竹』や、様々な金を使い分け金泥を絵具として使った初めての作品といわれる川端龍子の『草の実』なども印象に残りました。

作品に用いられた金銀の技法を再現した見本も大変興味深く、立ち去り難い思いで美術館をあとに。

山種美術館

・根津美術館 新創開館5周年記念特別展「名画を切り、名器を継ぐ」

美術館通りを表参道に向かって歩いていくと、竹の生垣が見えてきました。竹の壁と生垣に囲まれた長いアプローチを通って玄関へ。

根津美術館根津美術館

中に入ってみると思った以上の規模で、それに広い庭園まで。分野ごとのコレクションも充実していて、ちょっとビックリ。私立としては、間違いなくトップクラスの美術館でしょうね。場所柄なのか外国の方がかなり多いです。

根津美術館根津美術館根津美術館

この日ランチは、庭園内にあるNEZUCAFEへ。次々と外国の方がグループで入ってこられてすぐ満席に。食事の後は、庭園を散策。あらま、こんな一等地にあって緑が深く、これだけの風情は贅沢の極み。本当に驚きです。

時間をかけてゆったり観てまわりたいところですが、この日もあっという間に帰る時間。ホントに名残惜しく、来年の再訪を誓いました。

根津美術館


2日間付き合ってくれた友人に感謝です。体調の悪かった目の不自由な叔母も、義叔父の献身的な支えにより意外と元気で一安心。この5日間は食も進んで、私も嬉しかったです。帰り際、これが最後と泣かれるのが辛くて、来年の春にはまた来るからねと言い残し、千葉をあとにしました。

| ◆その他 | 23:15 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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ふたたびミホミュージアムへ。ファインバーグ・コレクション展

我ながら、こんな山の中まで2度もよく足を運ぶものだと苦笑しながら、乗り換えたばかりの新車を駆ってミホミュージアムへ。今見ておかないと一生見られないかも、そう思うと居ても立ってもいられません。ファインバーグ・コレクション展は2回展示換えがあって、今回は3期の最終展示になります。

11時半頃に着くと、駐車場にはズラリと車が並び大型バスも停まっていて、前回と様子が違っていました。レセプション棟では、美術館棟へ行く電気自動車を待つ長い列が。大した距離でもないので日傘を差して歩くことに。幸い途中のトンネルでは天然のクーラーがよく効いてひんやりといい気持ちです。

ミホミュージアム 美術館棟 ミホミュージアム4

玄関を通って展示室へ。まずは前回同様、鈴木其一の『山並図子襖』と『松島図小襖』から。所々に1期と重なる展示もあって嬉しい再会もあり、初めて知る絵師の作品も多数あります。与謝蕪村の弟子という紀梅亭の『蘭亭曲水図』は、点描のような細密な表現で、ほとんど余白を残さず墨の濃淡で描き込んだ迫力ある絵。ほんのりした朱色が隠れていてどこか温かみを感じます。岡田米山人、山本梅逸、福田古道人は、それぞれ高い精神性を感じる奥深い作品。

途中小さく区切られて照明を落とした展示スペースに入って、ハッと息を呑みました。黒い壁に掛けられていたのは、正面に谷文晁の『秋夜名月図』、左に岸駒の『滝に鷹図』、そして右に円山応挙の『孔雀牡丹図』。左右170cmの絵絹に、仲秋の名月とたおやかにのびる葦が墨一色で描かれたその絵からは、秋の静寂が広がっていました。見ている私自身も月に照らされているような不思議な空気感。いつまでも立ち去りがたい想いです。

他にも森狙仙の真骨頂、猿を描いた『滝に松樹遊猿図』はさすが。長沢蘆雪や曾我蕭白は、奇想の絵師というほどでもない大人しい絵でちょっと物足りないかも。今回も浮世絵は充実しています。美人画の色使いなど惚れ惚れしますね。表装も凝っていて粋でお洒落です。

後から思い出されるのは、竹内栖鳳の『死んだ鶴図』。嘴に縄を結わえて吊るされた鶴の絵です。ズシリと重量感が伝わってきて、どんよりと死の重みを感じる虚無の世界。どんな想いで描いたのだろうかと知りたくなります。

その後、B1にあるガラス張りで見晴らしのいい喫茶室「Pine View」でコーヒーとサンドイッチを。無農薬野菜がとっても美味しくておススメです。帰りは電気自動車に乗ってレセプション棟へ。愛車に戻って、次は京都国立博物館へと向かいます。

| ◆その他 | 01:26 | comments:4 | trackbacks:0 | TOP↑

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ファインバーグ・コレクション展 江戸絵画の奇跡

朝9時前に千里を出発、名神で京都を抜けて滋賀・信楽にあるミホミュージアムへ。この車で高速を走るのもこれが最後・・・そんな想いがふと頭をよぎります。10時前、山中に忽然と現れる桃源郷のような美術館に到着。すでに駐車場には6,7台の車が。

こちらは、ある宗教法人が所有する贅を尽くした美術館です。館長は、日本美術史家として高名な辻惟雄氏。1970年に著書『奇想の系譜』で、江戸時代の奇想の絵師たちを再評価し、現在のブームの火付け役となった方ですね。一昨年は『長沢芦雪 奇は新なり』、その前は『若冲ワンダーランド』と、大規模で垂涎ものの展覧会が催されていたのも頷けます。

レセプション棟から美術館棟へは、専用の電気自動車に乗り込みゆっくりと移動。トンネルを抜けると、自然と建物が見事に調和して美しい景観です。

ミホミュージアム ミホミュージアム

ミホミュージアム

今回展示されているファインバーグ夫妻のコレクションは、同じ米国のコレクターで、若冲の蒐集ですっかり有名になったジョー・プライス氏のものに比べ、屏風絵や襖絵などの大作は少なく、全体的に上品にまとまっているけれど大人しい印象。奇想派の「ええっ、何コレ?!」というような作品は少ない代わりに、初めて知る絵師たちの珠玉のような作品と出会えます。

江戸絵画の奇跡 江戸絵画の奇跡

鈴木其一の『群鶴図屏風』、俵屋宗達の『虎図』、酒井抱一の『十二ヶ月花鳥図』など琳派がズラリ。円山応挙や長沢蘆雪、森徹山ら円山派も。応挙の『鯉亀図風炉先屏風』は、裏に絹地をもう一枚張って水紋を描いたもので、後から光が当たると水紋が揺らめいて、鯉や亀の泳ぐ静かな音まで聞こえてきそう。もちろん奇想中の奇想、伊藤若冲や曾我蕭白などや、葛飾北斎や菱川師宣らの浮世絵などバラエティ豊か。

本日の一枚は、鈴木松年の『月に雲図』でしょうか。まだ隙間からは蒼い空が覗いているけれど、大きく描かれた丸い月に不穏な雷雲が迫っています。重い動きのある絵です。その雷雲のにじみが、絞り出すように何かを語っているようで深く心に残りました。

約1ヶ月の開催期間を3期に分けて展示されます。多分もう一度来ることになるでしょう。そして私はこの後急いで千里に戻り、夕方から天神祭へと出掛けたのでありました。(記事が前後しています

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『曾我蕭白』美術展をはしごする

今日は三重県の津にある三重県立美術館へ。デパ地下で鰻弁当を買って近鉄特急に乗り込みルンルン旅行気分。目的は 『蕭白ショック!! 曾我蕭白と京の画家たち』 展です。

三重県立美術館

昼下がり、美術館に着いて展示室に入ると、私は嬉しさのあまり心の中で小躍りしてしまいました。大きな障壁画がずらりと並んでいて、しかも見るからに尋常ではない作品ばかり。そして来場者といえば、一つの作品をじっくり独り占めできるほど、ま・ば・ら。大阪くんだりから2時間も掛けてはるばる来た甲斐があるというもの!

曾我蕭白は奇想の画家といわれる超独創的な江戸中期の画家。その強烈な個性は好き嫌いの分かれるところです。一筋縄ではいかない不敵な印象。計算されたtoo muchな絵。

私は一つの一つの作品に目を見張りました。今回の展示は水墨画が多かったのですが、それもまた新鮮、よく見かける水墨画の境地とは明らかに違っています。筆致は繊細なのに、表現は激しかったり尖っていたり。濃淡の使い分けが巧みで、彩色しているように感じます。

木や岩が渦を巻いている、人間や仙人たちの顔が不気味、俗っぽく描いて皮肉っている? かと思えば繊細な山水画や畜獣画で唸らせ、ヘン顔の動物たちで笑わせてくれる。挑戦的で、どれをとっても驚きがあって飽きさせない、楽しい、楽しすぎる。曽我蕭白って一体何者なんでしょう。

京都や大阪で開催したなら、連日長蛇の列となるはずなのに、この静けさは本当に贅沢。「土・日は混むのですか?」と係りの方に聞いてみると、「平日でも開館前から並んでおられます。今日もさっきまで団体バスが着いて混んでいたんですよ。今ここにおられる方は、日頃の行いのよろしい方ばかりです。」と言われました。

次は一駅離れたところにある石水博物館へ。こちらでも 『曾我蕭白と伊勢の近世美術』 展が開催されています。

石水博物館 石水博物館

建物の割りに展示室は小さくて、見るべきものは六曲一双の屏風一隻のみ。ここまで来て見逃したら悔いが残りそうだったので、よしとしましょう。

今日はよく歩きましたが、思い切って出掛けて正解でした。

| ◆その他 | 23:58 | comments:1 | trackbacks:0 | TOP↑

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