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待宵草の薄暮日記

今は趣味三昧の気ままなひとり暮らし。 覚悟をもって毅然と、でも時には誰かのために熱くなる、そんな日々の徒然を綴っています。

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在宅という選択・・・追想16

ふと思うことがある。病院でなく在宅で本当に良かったと。

職場から自宅に戻れば、必ずそこに母がいる。夜中目が覚めても、すぐに確かめることができる手の届くところに母がいる、この安心感。

もし入院していたらどうなっていただろうか。まず神経質な母は身が持たない。それに私とて、この上病院の往復ともなれば、時間的にも体力的にも負担が大きすぎて、母とゆっくり向き合うこともできなくなっていただろう。

昔、40代の若さで亡くなった伯父を最期に見舞った大学病院の、古いがん病棟の暗い廊下で聞いたうめき声が忘れられない。それが幼い頃のトラウマとなって、病院から足を遠ざけるようになったのかもしれない。

今は、千里ペインクリニックの在宅ホスピスにすべてを任せている。そこに一切の迷いはない。

母は少しずつさらにやせ細り弱っていくが、次にどんなことが起こり得るのか、会話の中で医師や看護師からさりげなく諭されて、慌てることも少ない。仮に予測できない事態になったとしても、きっと全力で対応してもらえるという信頼感がある。

幸運だと思う。自宅に帰りたいのに帰れない人もいるというのに。

(2007年1月)
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| 追想記 | 18:30 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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JTB 秋の四国こんぴら 「坂東玉三郎特別公演」

8月17日(金)14時から、JR利用宿泊セットプランの申し込みスタート! かねてよりパンフレットを取り寄せ、ない知恵を絞りつつ友人と手分けして早々と予約を入れていました。ツアーなんて申し込むのは何年振りでしょうか。

前日からソワソワ。そして全国から殺到する申し込みをかきわけて、見事チケットを手に入れることができました!! 11月開催、四国こんぴら歌舞伎「坂東玉三郎特別公演」。第一希望とはいかなかったけれど、それでも満足、夢のようです。

人間国宝で希代の立女方 玉三郎さんが、重要文化財の旧金毘羅大芝居(金丸座)で舞う美しい姿を想像しただけで、期待に胸が膨らみます。心はもう一足飛びに秋模様  

  JTB こんぴら歌舞伎

| 歌舞伎 | 17:43 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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松伯美術館 「竹内栖鳳展」

積乱雲が湧き立つ残暑厳しい空の下、生駒山を越えて奈良の松伯美術館へ。今日8月23日は奇しくも竹内栖鳳の命日に当たり、今年は没後70年とのこと。

手入れの行き届いた起伏のある庭園に囲まれた松伯美術館は、閑静な住宅街の一角にある大渕池を借景にした落ち着いた佇まいで、只今松の剪定の真っ最中。こちらは、近鉄名誉会長 佐伯勇氏(故人)の旧邸宅です。

松伯美術館 松伯美術館 

もう何度となく訪れて、上村松園・松篁・淳之三代の作品はかなり見尽くした感がありましたが、今回は明治から昭和にかけて京都日本画壇で活躍した上村松園の師、竹内栖鳳の作品展ということで興味津々。5月に天龍寺の塔頭、弘源寺で栖鳳の動物画を見て以来、近代の日本画もなかなか良いなぁと認識を新たにしていたところでした。

出色は、誰が何と言っても屏風に描かれた「大獅子図」でしょう。狩野派の獅子でもない、若冲や芦雪の虎でもない。薄く引かれた金泥を背景に、同化するように描かれたライオンは、雄々しいたてがみをこちらに向けながら静かに圧倒的な存在感で迫ってきます。

西洋的でありながら、細密な描写で表現された確かな日本画です。顔や体のビロードのような質感はさすが。『動物を描けば、その匂いまで描く』と言われるのも頷けます。

睨みをきかせて飛び掛ろうとする猛々しさではなく、何か百獣の王としての貫禄すら感じられます。まだ日本に1頭もライオンがいない時代、ヨーロッパ遊学中に動物園で写生したライオンを描いた作品だそうです。

宇治金時

帰りは、いつものようにみやけで甘味を。
毎回よく混んでおります。
お土産に買ったホロホロ抹茶・きなこは
私好みで◎、おススメです。

| ◆奈良 | 01:38 | comments:0 | trackbacks:2 | TOP↑

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夜の薬局・・・追想15

在宅ホスピスでは、外来診療と同じように、訪問医が書いた処方箋を持って薬局に行き薬を受け取る。そこに書かれた様々な種類の薬の中には、疼痛緩和のためのオプソやオキシコンチン、デュロテップパッチなど麻薬が含まれているので、薬剤師は当然病人が末期のがんであることは見て取れるだろう。

私は利便性の面から、自宅近くの駅から少し離れたスーパーの向かいにあって、比較的遅くまで開いている処方箋薬局を利用していた。仕事を終えて疲れた体と心を引きずりながら薬局にたどり着くと、そこだけ蛍光灯の光が白く明るい。その無機質な感じが私にはちょうど良かった。

薬剤師は何人かいたが、私の姿を見ると必ず白衣を着た初老の主が出てきた。処方箋を手渡し、長椅子に腰掛ける。

毎週夜の閉店間際に、暗い顔をして入ってきて劇薬を抱えて言葉少なに帰っていく、一人で病人を看ながら働く私は、この店でどんなふうに映るのだろうか・・・気の毒そうに腫れ物に触るような視線を避けて目を伏せる。

別室で主は調剤していた。しばらく待つと名前が呼ばれてカウンターに行く。薬の説明以外、余計な言葉は交わさない。でもその無表情な眼鏡の奥にある、昔気質できっぱりした職業的な律儀さは十分伝わってきた。寡黙もまた救いだった。

薬を受け取り、白い灯りを背にして暗がりの中、家路を急いだ。

(2006年12月)

| 追想記 | 17:10 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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とんぼりリバージャズボート

きっかけは小さな新聞記事でした。大阪ミナミの道頓堀川に、期間限定でジャズの生演奏を聴きながら夜景を楽しめる『とんぼりリバージャズボート』が運行していると知ったのは。

折りしも道頓堀界隈では道頓堀川万灯祭が開催されていて、たくさんの提灯でライトアップされているようだし、これはちょっと期待できそうと予約を入れて、蒸し暑い昨夜、湊町リバープレイスにある船着場まで行ってきました。

船は定員20名の小さな屋根なしボートで、前方にジャズ演奏者が3名。紅白の2人掛けソファが並んでいます。湿った風に吹かれて、お馴染みのジャスナンバーに耳を傾けながら、いくつもの橋をくぐり、道頓堀川から眺める夜景はまた格別! ネオンが目に沁みます。

とんぼりリバージャズボート 1

とんぼりリバージャズボート 2

飲み物の持ち込みOK。こんな往復40分の大阪再発見クルーズが1,500円とお手頃で、お得感満載! 夕涼みに最適です。

| ◇大阪 | 21:14 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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茨木弁天(冥應寺)花火大会

今年も行ってまいりました、恒例の花火大会。ここ数年は、頑張らない脱力系の見物スタイルが定着。のんびり静かに花火を観賞すれば心も癒されます。

《フラッシュアニメを見るにはプラグインが必要です。》

冷えた飲み物と果物、それにデザートを用意し、デパ地下に寄ってお弁当とサラダを買い込んで、陽が傾いてきた頃に到着したのは千里万博公園

今日から夕涼みのイルミナイトが開催されていて夜も開園しています。今年のライトアップは、並木にミラーボールを吊るして光を反射させたオブジェの数々。去年までと趣向が変わってなかなか新鮮です。

家族連れで賑わうお祭り広場を横目に、東大路を抜けて突き当たり東の広場へ。広々した芝生には、シートをゆったりと広げてゴロンと横になってくつろぐ家族連れやカップルの姿が。まだ3分の1ほど空いていて十分余裕があります。持参した飲食物を並べ腹ごしらえを始める頃には、日も暮れて一番目の花火の音。

広い闇のむこう、木立の影の間から花火は上ります。間近で見る花火に比べると、決して大きくもなければ迫力にも欠けるけれど、この開放感はどうでしょう! 芝の匂いとひんやり心地いい風、お隣と離れているので話し声も気になりません。BGMもなく、ただ花火の音だけが響く静かな花火見物、今年も真夏の夜の夢を見させていただきました。

ここは誰にも教えたくないお勧めのスポット、どうぞ来年も来られますように。それにしても、デジカメを忘れたのが悔やまれます。。。(涙)

| ◇北摂 | 20:00 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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逸翁美術館 「小林一三の愛した近代日本画」

猛暑の真っ只中、昼下がりの強烈な日差しを浴びながら、車で池田の逸翁美術館へ。

こちらは阪急グループの創始者、小林一三氏が確かな審美眼で収集した名品の数々を展示する近代的な美術館です。2月にも呉春の白梅図屏風を見に来ているので、今年はこれで2度目の訪問。地元・北摂ということもあり、割とこまめに足を運んでいます。

今回のお目当ては橋本雅邦の 『瀟湘(しょうしょう)八景図』 。狩野派の流れを汲む明治の日本画画壇の重鎮であった雅邦が依頼されて、明治36年大阪で開催の「第五回内国勧業博覧会」に出展した水墨画です。

中国洞庭湖に注ぐ二つの河、湘水と瀟水が合流する瀟湘の静寂に満ちた水辺の風景は、まるで自分がそこにいて眺めているかのように錯覚してしまいます。心象風景と重なるからでしょうか。遠近法や光の取り入れ方などは洋風で、巧みに曲線を使いながらもどこか凛とした空気感はさすが。八幅それぞれの情趣に引き込まれます。

展示は28点と小規模ですが、小林氏が後援した川合玉堂・鈴木華邨・寺崎広業の作品のほか、日本美術院の画家らの作品が並び、いずれも見ごたえがありました。この美術館にはどこか引き締まった雰囲気があって、それが魅力ですね。

その後、ティータイムを楽しみに小林一三記念館のレストラン雅俗山荘に行ったところ、コーヒーメーカーの故障とやらで閉店していて、喉を潤すこともできずガッカリ。これまで3回ほど訪れて、まだ一度も席に座れたためしがありません。余程縁がないのでしょうか。

| ◆大阪 | 07:45 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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