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待宵草の薄暮日記

今は趣味三昧の気ままなひとり暮らし。 覚悟をもって毅然と、でも時には誰かのために熱くなる、そんな日々の徒然を綴っています。

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千里ペインクリニック 「第8回 家族の集い」

天候に恵まれた21日(日)、豊中市にある千里ライフサイエンスセンターで、年に一度の 「家族の集い」 が開催されました。

元々このイベントは、千里ペインクリニックの在宅ホスピスを利用して大切な家族を看取った遺族が、クリニックの呼びかけで集まり、緩和医療の現状について話を聴きながら、同じ体験をした者同士だからこそ共感できる色々な想いを語り合うという内輪の会。しかしその後、緩和医療のニーズの高まりと共に、クリニックや「千里ペイン家族の会」の積極的な働き掛けによって、医療従事者や介護従事者、また一般の方々が参加されるようになり、シンポジウムというスタイルで緩和医療についての様々な情報を発信する希少なイベントとして進化してきました。

今回のテーマは 『がん治療と緩和医療 ~安心して自分らしく過ごすには~ 』 。前半は、千里ペインクリニックのこれまでのあゆみと在宅ホスピス利用例の紹介です。

続いて、在宅ホスピスを上手に利用するための理想的な時期について。
緩和ケア

何故このように時期に差が生じるのか、在宅ホスピスの利用を困難にしている原因として以下の点が挙げられていました。

● 在宅ホスピスの情報が簡単に得られない  他人任せではいけない、積極的に情報を得る
● 緩和ケアを行なう往診医が少ない          
● 主治医との関係が切れてしまうという誤解  在宅ホスピスを利用することで、より主治医との連携が深まる
● 急変時の病院への搬送はどうなるのかという不安     
● 緩和医療は諦めの医療という誤解  在宅医療も積極的な治療である
● 在宅で介護することの不安  在宅ホスピスの存在を知る
● 介護者不在(独居・昼間独居)

このあと、ホスピス型賃貸マンション「アマニカス」の動画紹介、会場からの質問にクリニックと遺族が答える質疑応答、最後は、がん難民とならないよう自分らしく生きるために、松永院長からのメッセージです。

◎ 知識や情報を集めて備え、そして現状を認識し声を上げていきましょう。
◎ 緩和医療とは、最後の1日まで ’よりよく生きる’ ためにサポートすること。
 死ぬためではなく、よりよく生きるために早期から緩和医療を受けましょう。

千里ペインクリニックのスタッフの皆さんは、息つく暇もなく毎日の業務に追われる中、時間をやり繰りして準備を進めてこられました。日々向い合う待ったなしの医療現場で、様々な問題に直面しながら危機感を募らせ、自らが発信者として動かざるを得ない状況にあるのでしょう。 『がん難民を出してはいけない』、そんな使命感が伝わってきます。

第1部のシンポジウム終了後、記念撮影に続き、第2部の交流・懇親会が開催されました。


~ 在宅で大切なご家族を看取られた方へ ~

終わりではなく始まりなのかもしれません。
今はまだ深い悲しみの中に佇んでおられる方もいらっしゃるでしょう。
でもあなたの経験が、やがて誰かの支えになる時、
きっと心が癒されていくのを感じることができるはずです。
大切な人がつないでくれる不思議な縁(えにし)。
私たちは、それを宝物と呼んでいます。

( 千里ペイン家族の会会員募集冊子より )

| 千里ペインクリニックより | 06:40 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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アルフォンス・デーケン氏 講演会 『よく生き よく笑い よき死と出会う』

会場は、しばしば上質な笑いで満たされて、終始和やかな空気に包まれていました。

吹田ホスピス市民塾が主催する本日の講演会講師、アルフォンス・デーケン氏は、1932年ドイツ生まれで1959年に来日。フォーダム大学大学院(ニューヨーク)で哲学博士号を取得し、その後30年に亘り上智大学で「死の哲学」などの講義をされ、現在は上智大学名誉教授として講演や著作活動をされています。そして、日本人でもかなわないほど巧みに日本語を操って笑いを誘う、柔らかく温かなユーモアの体現者でいらっしゃいました。

テーマに沿ってまず初めに、こころ豊かに生きるためにはどうすればよいかというお話から。それには7つのポイントがありました。

A.時間意識の再考
B.役割意識の転換
C.対人関係への反省
D.価値観の見直しと再評価
E.思いわずらいからの解放
F.潜在能力の可能性の開発
G.「死への準備教育」の必要性

時間の尊さを知り、限りある人生の二度とこない一瞬一瞬を大切にする新しい時間意識をもちましょう、そして暗く消極的ではなく明るい積極的な役割意識をもって「暗闇を呪うより、1本のローソクに火を灯そう」と。対人関係では、自分の役に立つかどうかで人を判断していなかったか、自分の人生で大切と思うものを本当に大切にしてきたか振り返り、明日の天気を今日から心配するような思いわずらいで時間を無駄にしないように、また普段ほとんど使っていない潜在能力、特にユーモアの感覚を磨きましょう、そして死をタブー視しないで、最後まで人間らしく生きるための「死への準備教育」が必要だと説かれます。

次に、人生の意味の探求として、『第三の人生(=定年後)』への6つの課題についてのお話です。

1.手放すこころ~執着を断つ
2.許しと和解 ~こころのケアの大切さ
3.感謝の表明
4.さよならを告げる
5.遺言状の作成
6.自分なりの葬儀方法を考え、それを周囲に伝えておく

これはまさに、自分だけでなく周りの人も幸せにする大事なポイントですね。
最後に、ユーモア感覚のすすめです。

温かいコミュニケーションを築くためにはユーモアが必要で、笑顔は無言のコミュニケーションを可能にする、そしてジョークと違ってユーモアは愛と思いやりの表れであると言われます。「生真面目な笑わない人は動物に近い」「ユーモアとは’にもかかわらず’笑うことである」と。

たっぷりのユーモアで味付けされたご自身の体験を交えた講演は、アッという間に終了しました。会場から出てきた人の顔からは、眉間のシワが消えていたような?!
この続きは著書『よく生き よく笑い よき死と出会う』(新潮社)を読んで、じっくり学びたいと思います。

| より良く生きるための情報 | 23:44 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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私の知らない 魂の深いところ

今日は朝から電車を4回乗り継ぎ片道4時間ちょっと掛けて伯母の入院先へお見舞いに。一人で長距離を移動するのは、あまり苦にならないタイプです。ここ最近では珍しいぐらい終日雲ひとつない晴天。行っておいでと後押しされているように感じました。

伯母の容態は、前回より顔色も良くなり、少しずつですが快方に向かっているように見えます。

でも私は、何があったとしても特に驚きません。高齢になると、ちょっとしたことがきっかけで死に至るということは承知しています。老木は枝葉を枯らし、やがて朽ちていく・・・それが抗うことのできない自然の摂理ですから、ただ静かに眺めるだけです。

なのに?! なのに何故かいつも別れ際になると、突然形容しがたい何かが込み上げてきて、声を震わせ言葉にならない言葉が吐き出されるのです。

それは、魂の奥の奥にある、私の知らない深いところから、予期せぬ勢いで噴き上げてくるもの。
私に宿る何代もの霊が、嘆き憐れむ声のような。

| 未分類 | 00:45 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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香雪美術館 「人間国宝・江里佐代子の截金(きりかね)」

昨日は午後から時間が空いたのを幸いに、いそいそと香雪美術館へ。車はいつものようにお隣の弓弦羽(ゆずるは)神社に停めて、まずは参拝。お賽銭を投げ入れて二拝二拍手一拝。社務所に断りを入れると快くOKしてくださいます。

香雪美術館 江里佐代子展 香雪美術館

截金というのは、金箔・銀箔・プラチナ箔をそれぞれ焼いて貼り合わせ厚みをもたせたものを竹刃で細く切り、膠などを用いて筆で貼り付けながら文様を描く技法のことです。仏像や仏画の衣や装身具を荘厳(仏のからだを厳かに飾ること)する技術で、仏の尊格の高さや超越性を表現するためには欠かせません。

江里佐代子さんは56歳の若さで人間国宝に認定された截金師で、ご主人は仏師の江里康慧氏。以前何気なくつけたテレビで江里さんの作業風景が紹介されていて、しなやかな手先からするすると繊細な文様が出来上がるのを見て、目が釘付けになったのを覚えています。

今回は、ご夫妻で制作された仏像のほか、香盒、飾筥、衝立などの作品が展示されています。どの作品も角度を変えて眺めてみると、精緻な幾何学文様が立体的に浮かび上がり、鮮やかに光を放ちます。ふ~む、これ以上の装飾ってあるのでしょうか。

それにしても62歳という早すぎる死が惜しまれます。

| ◆兵庫 | 17:26 | comments:0 | trackbacks:1 | TOP↑

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緩和ケア勉強会

連休中日の7日、がん患者・支援団体の代表からなる大阪がん医療の向上をめざす会が主催する講演会、『がん患者と家族の心身のケア ~がん患者に寄り添う緩和ケアとは~』 に行ってきました。講師は前・大阪府立成人病センター 心療・緩和科主任部長で、現在は関西福祉科学大学臨床心理学科教授、柏木 雄次郎先生です。

まず初めに、緩和ケア=終末期ケアではないこと、がん発病の初期から心身の苦痛を和らげるのが緩和ケアであるというお話から。

次に、がんを告知された患者(家族)の心理過程について説明されたのですが、私は振り返って、母のがん告知と余命宣告を同時に受けたとき痛切に感じた疑問に対して、今回明確に問題を指摘され、納得できる回答を得ることができたのでご紹介したいと思います。

          【 がん患者(家族)の心理特性 】
                   (国立がんセンター がん情報サービス’専門ケアを必要とする精神状態’参考)
がん患者(家族)の心理特性
・初期反応期(2~3日間)→ 衝撃、否認、絶望、怒り
           行きつ戻りつする
・不適応期(1~2週間)→ 不安、不眠、うつ、食欲低下、集中力低下
           行きつ戻りつする
・適応期(2~4週間ときに12週間)→ 徐々に現実適応してゆくが疎外感や
 孤独感などが残る

がん告知直後、重要な説明をしても、反応が乏しく説明への理解も悪く、よく覚えていない様子で、 「頭の中が真っ白」 になっている患者を見かけるそうです。このような患者にどう対応されているかお話くださいました。

「頭の中が真っ白(灰色)」 の状態
・悪い知らせ=初発時、再発時、ギアチェンジ(積極的治療→緩和ケアに切り替
 え)の直後
・丁寧な説明・助言も記憶に残らず無効となる
・記憶力・思考力・判断力・疎通性が著しく低下している
・「遠のき現象」・「夢の中の他人事」(解離・否認)となり、自己防衛機制で
 表面上は動揺せず平静にみえるが、判断力・疎通性が低下している
・がんであることは受容れても、医学知識が乏しいので何を訊いてよいのかわか
 らない
                   
「頭の中が真っ白(灰色)」 への対応
1.「頭の中が真っ白(灰色)」への理解を示し、傾聴する
2.同じ内容でも、繰り返し説明する。
  別の時間、別の日、あるいは家族を交えて改めて説明する。
3.説明内容をメモにして渡す。  

私は、高齢化が進み独居が増える中で、果たして適切にがん告知が行なわれているのか疑問でした。特に知識もなく情報入手ルートを持たない患者にとって、がんという言葉そのものが凶器です。大きなショックを受け茫然自失となり、何を聞いても理解できないということもあるでしょう。

医療者は、そんな患者を見捨ててはいないか、理解しようときちんと向き合っているのだろうか・・・そんな想いが、心の中でおりのようにずっと残っていました。ところが、柏木先生のお話を伺い、まさにここからが緩和ケアの領域なのだと気が付いたのです。

しかしながら、現実は、医師によって緩和ケアについての認識に大きな差があり、拠点病院ですらスムーズな連携が取られていないことも多く見受けられて、緩和ケアが主治医の個人的レベルに負うところが大きいという現状に歯がゆさを感じます。

柏木先生は、その後も心のケアについて実例を交えながらソフトな語り口で丁寧に説明され、誠実なお人柄そのままのちょっと心温まる勉強会でした。

| より良く生きるための情報 | 11:57 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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奈良 般若寺と美術館めぐり

今日は天高く爽やかな秋晴れ。午前中から奈良へと車を走らせ、まずはコスモスで有名な般若寺へ。まだ五分程度の開花のせいか、駐車場も余裕です。

こちらは、ひとことで言えば、非常に素朴であるがまま。土塀も朽ちて、コスモスも伸び放題。パンフレットや雑誌で見る写真の印象とは違います。とはいえ、関西で外せない初秋の撮影スポットには違いないようで、それほど広くない境内の細い通路に三脚を据えたカメラマンが結構いました。その横で私も真似してカメラをパチリ、やっぱりフォトジェニックですね~

般若寺 十三重石宝塔 般若寺 石仏

次に奈良県立美術館へ。8日まで 『日本の伝統絵画 ―材質、形態、画題― 』 を開催しています。気が向いたときに通う佛教大学の ’文化財の修復と技術の伝承’ という講座で、装潢技術や基底材について何度か講義を受けていることもあって、こうした展示には関心がありました。

作品はどれもまあそこそこ。吉村孝敬の十二ヶ月花鳥図屏風あたりが、応挙の弟子らしい精緻で澄んだ印象というところで、私好みでした。

そして最後に、東大寺ミュージアムへ。南大門をくぐって左手、昨年10月にオープンした美術館です。ズラリと国宝、重要文化財が並んでいます。ここは音声ガイドを借りてじっくりと。

中でも両脇に日光・月光菩薩立像を従えた不空羂索観音立像は圧巻、立ちすくみます。静謐な霊気に包まれて、しばらく動けなくなりました。それは、古からこの観音様を純粋に崇めてきた人々の、魂の気配でしょうか。

大満足で美術館の外に出ると、修学旅行の大群に遭遇。鹿たちも大歓迎のご接待。人と鹿が入り混じり溢れかえっていますが、皆楽しそう。奈良はおおらかです。

東大寺ミュージアム 東大寺

ここから歩いて行ける範囲に、奈良国立博物館のなら仏像館(2010年7月リニューアル)と、興福寺の国宝館(2010年3月リニューアル)があります。展示が素晴しくて、仏像の魅力を最大限に引き出していますから関西人なら、いえ日本人なら必見ですね。

| ◆奈良 | 02:22 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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