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待宵草の薄暮日記

今は趣味三昧の気ままなひとり暮らし。 覚悟をもって毅然と、でも時には誰かのために熱くなる、そんな日々の徒然を綴っています。

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緩和ケア勉強会

連休中日の7日、がん患者・支援団体の代表からなる大阪がん医療の向上をめざす会が主催する講演会、『がん患者と家族の心身のケア ~がん患者に寄り添う緩和ケアとは~』 に行ってきました。講師は前・大阪府立成人病センター 心療・緩和科主任部長で、現在は関西福祉科学大学臨床心理学科教授、柏木 雄次郎先生です。

まず初めに、緩和ケア=終末期ケアではないこと、がん発病の初期から心身の苦痛を和らげるのが緩和ケアであるというお話から。

次に、がんを告知された患者(家族)の心理過程について説明されたのですが、私は振り返って、母のがん告知と余命宣告を同時に受けたとき痛切に感じた疑問に対して、今回明確に問題を指摘され、納得できる回答を得ることができたのでご紹介したいと思います。

          【 がん患者(家族)の心理特性 】
                   (国立がんセンター がん情報サービス’専門ケアを必要とする精神状態’参考)
がん患者(家族)の心理特性
・初期反応期(2~3日間)→ 衝撃、否認、絶望、怒り
           行きつ戻りつする
・不適応期(1~2週間)→ 不安、不眠、うつ、食欲低下、集中力低下
           行きつ戻りつする
・適応期(2~4週間ときに12週間)→ 徐々に現実適応してゆくが疎外感や
 孤独感などが残る

がん告知直後、重要な説明をしても、反応が乏しく説明への理解も悪く、よく覚えていない様子で、 「頭の中が真っ白」 になっている患者を見かけるそうです。このような患者にどう対応されているかお話くださいました。

「頭の中が真っ白(灰色)」 の状態
・悪い知らせ=初発時、再発時、ギアチェンジ(積極的治療→緩和ケアに切り替
 え)の直後
・丁寧な説明・助言も記憶に残らず無効となる
・記憶力・思考力・判断力・疎通性が著しく低下している
・「遠のき現象」・「夢の中の他人事」(解離・否認)となり、自己防衛機制で
 表面上は動揺せず平静にみえるが、判断力・疎通性が低下している
・がんであることは受容れても、医学知識が乏しいので何を訊いてよいのかわか
 らない
                   
「頭の中が真っ白(灰色)」 への対応
1.「頭の中が真っ白(灰色)」への理解を示し、傾聴する
2.同じ内容でも、繰り返し説明する。
  別の時間、別の日、あるいは家族を交えて改めて説明する。
3.説明内容をメモにして渡す。  

私は、高齢化が進み独居が増える中で、果たして適切にがん告知が行なわれているのか疑問でした。特に知識もなく情報入手ルートを持たない患者にとって、がんという言葉そのものが凶器です。大きなショックを受け茫然自失となり、何を聞いても理解できないということもあるでしょう。

医療者は、そんな患者を見捨ててはいないか、理解しようときちんと向き合っているのだろうか・・・そんな想いが、心の中でおりのようにずっと残っていました。ところが、柏木先生のお話を伺い、まさにここからが緩和ケアの領域なのだと気が付いたのです。

しかしながら、現実は、医師によって緩和ケアについての認識に大きな差があり、拠点病院ですらスムーズな連携が取られていないことも多く見受けられて、緩和ケアが主治医の個人的レベルに負うところが大きいという現状に歯がゆさを感じます。

柏木先生は、その後も心のケアについて実例を交えながらソフトな語り口で丁寧に説明され、誠実なお人柄そのままのちょっと心温まる勉強会でした。
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